# 空調服と作業服の耐久性を比較してみた

仕事の現場において、作業着の選択は効率や安全性に直結する重要な要素です。特に暑い季節には、熱中症対策として空調服が注目を集めていますが、従来の作業服と比べてどの程度の耐久性があるのか気になる方も多いでしょう。今回は、実際に空調服と従来型の作業服を比較検証した結果をご紹介します。

## 空調服とは何か

空調服は、服の内部にファンを取り付け、外気を取り込んで体を冷やす仕組みの作業着です。バッテリーで駆動し、夏場の屋外作業や高温環境での作業時の熱中症対策として広く普及してきました。特に建設業や製造業などの現場では欠かせないアイテムになりつつあります。

## 耐久性比較の方法

今回の比較では、以下の観点から空調服と従来型作業服の耐久性を検証しました。

1. 生地の耐摩耗性
2. 洗濯による経年変化
3. 引っ掛け・引き裂きへの強さ
4. 日光による色あせ
5. 汗や油汚れに対する耐性
6. 電子部品(空調服のみ)の耐久性

実際の作業現場に近い状況を再現するため、3か月間実際に着用し、定期的に洗濯も行いました。

## 生地の耐摩耗性

空調服

空調服の多くは、ポリエステルやナイロンなどの化学繊維を主体としています。検証した商品はポリエステル65%、綿35%の混紡生地でした。3か月の使用後も肘や膝などの摩擦が多い部分でも目立った摩耗は見られませんでした。

従来型作業服

比較対象とした従来型作業服は、綿100%のものを選びました。こちらは3か月の使用後、肘部分に若干の毛羽立ちが見られました。ただし、機能性を損なうほどではありません。

## 洗濯による経年変化

空調服

15回の洗濯後、生地の収縮はほとんど見られませんでした。ただし、ファンを取り付ける部分のメッシュ素材に若干のほつれが発生しました。

従来型作業服

綿100%の作業服は、15回の洗濯後に約3%の収縮が見られました。色落ちも若干確認されましたが、実用上問題ないレベルです。

## 引っ掛け・引き裂きへの強さ

空調服

合成繊維主体の生地は、突起物への引っ掛けに対して比較的強い耐性を示しました。しかし、一度裂けると裂け目が広がりやすい傾向も見られました。また、ファンやバッテリーを収納する部分は、重みによる負担が大きく、縫い目に若干のストレスがかかっていることが確認できました。

従来型作業服

綿素材は引っ掛かりに対してやや弱い面がありましたが、裂けても裂け目が広がりにくい特性があり、小さな破損であれば作業続行に支障をきたすことは少ないようです。

## 日光による色あせ

空調服

ポリエステル混紡の空調服は、3か月の屋外使用でもほとんど色あせが見られませんでした。

従来型作業服

綿100%の作業服は、肩や背中など日光に直接当たる部分で若干の色あせが確認されました。

## 汗や油汚れに対する耐性

空調服

空調服は通気性が良いため汗による湿気がこもりにくく、シミになりにくい傾向がありました。また、合成繊維は油汚れが落ちやすい特性も持っています。

従来型作業服

綿素材は汗を吸収しやすく、長時間の着用で汗じみができやすい傾向がありました。ただし、肌触りは空調服より良好です。油汚れは落ちにくく、繰り返し付着する部分はシミになりやすい特性がありました。

## 電子部品の耐久性(空調服のみ)

空調服の最大の特徴であるファンとバッテリーについても検証しました。

– ファン:3か月の使用で目立った性能低下は見られませんでしたが、粉塵の多い環境では若干の回転数低下が確認されました。定期的な清掃が必要です。
– バッテリー:1日8時間使用の条件で、3か月後も当初の約90%の駆動時間を維持していました。ただし、バッテリーの保管状態により差が出る可能性があります。
– コード類:コネクタ部分に負担がかかりやすく、取り扱いには注意が必要です。

## 総合評価

空調服のメリット

– 高温環境での作業効率向上
– 合成繊維主体で色あせや収縮が少ない
– 汚れが落ちやすい

空調服のデメリット

– 電子部品のメンテナンスが必要
– 初期コストが高い
– 一部パーツへの負荷が大きく、縫製部分の強化が必要

従来型作業服のメリット

– シンプルで壊れる部分が少ない
– 初期コストが低い
– 肌触りが良い

従来型作業服のデメリット

– 高温環境での熱中症リスク
– 洗濯による収縮や色あせがある
– 汚れが落ちにくい場合がある

## まとめ

空調服は、電子部品を内蔵するという特性上、従来型作業服と単純に耐久性を比較することは難しいものの、生地自体の耐久性は従来型作業服と同等かそれ以上と言えます。ただし、ファンやバッテリーなどの電子部品の取り扱いには注意が必要です。

作業環境や用途によって選択すべき作業着は異なりますが、高温環境での長時間作業が予想される場合は、多少のメンテナンスコストがかかっても空調服を選択するメリットは大きいと言えるでしょう。冬場や比較的涼しい環境では従来型作業服の方が気軽に使えるというメリットもあります。